DOOM2.PRJの解説6
ここでは、Playerを複数配置すると発生する現象を利用した仕掛けを作ります。


このページで紹介する項目

はじめに Playerを複数配置すると発生する現象について
死亡トラップ アイテムを入手したらPlayerがダメージを受けて死亡してしまうトラップを作ります。
見えないアイテム 何も無いのにある地点を通過したらアイテムが入手できる仕掛けを作ります。

はじめに

解説1で、Player 1のスタート地点を複数配置してはいけないと紹介しましたが、複数配置するとどうなるのでしょうか。
実際に確かめてみましょう。

図の様に、Player 1 Startを2個配置します。Thingの番号を見てわかるとおり、左のThingを配置してから右のThingを配置しました。

実際にテストプレイをしてみましょう。

図1 図2

図1のように、Playerが複数配置されていることがわかります。
また、図2を見ると、Playerを攻撃すると、自分もダメージを受けてしまうことがわかります。
このことから、一般に、次のことが成り立ちます。

@Player 1 Startを複数配置すると、Thing番号が最も大きいPlayer 1 Startからゲームが開始され、他のPlayer 1 Startには動かないPlayerが配置される。
A動かないPlayerを攻撃すると、自分もダメージを受ける。
B動かないPlayerは、動けない点を除いては、自分が操作しているPlayerと全く同じ働きをする。

個人的には、「Player 1 という情報を、複数のPlayerが共有している。」と私は理解しています。

ちなみに、Player 1 だけでなく、それぞれのPlayerでこのことが成り立ちます。


死亡トラップ

先ほど、動かないPlayerを攻撃すると、自分もダメージを受けると紹介しました。このことを利用して、アイテムを入手したらPlayerがダメージを受けて死亡してしまうトラップを作ってみましょう。

図の様に、図の中央のアイテムを取ろうとして緑色のLineをまたいだらダメージを受けるトラップを作ります。
まず、図の様に、右のPlayer 1 Startを配置してから左のPlayer 1 Startを配置して下さい。
また、マルチプレイヤー用のWADファイルを作る場合は、同様に、Player 1〜4 Startを配置して下さい。(ZDOOMHEXEN.PRJではPlayer 8 Startまで)
緑色のLineを選択し、編集画面を開き、Line Typeを
6 Crushers → 3 W1 Slow Crusher ceiling (fast damage) [25]
にします。
このLineのSectorTagと図の右のSectorのLineDefTagを同じにします。

テストプレイをしてみましょう。


アイテムを取ると

無事(?)ダメージを受けています。成功です。

このとき、
動けないPlayerがダメージを受ける→操作しているPlayerがダメージを受ける
という流れが行われています。


見えないアイテム

動かないPlayerは、動くことはできませんが、アイテムを拾うことができます。しかも、Player 1 という情報を共有しているので、入手したアイテムを、自分が操作しているPlayerに与えることができます。

このことを利用して、Final DoomのPlutoniaの6面のように、特定のLineをまたぐと、そこに存在していないのにアイテムが入手できる仕掛けを作ってみましょう。

図の様に、緑色のLineをまたいだら、動けないPlayerがいるSectorの床が動いて(詳細は不明。不具合が発生したら床の高さを変えてみて下さい。)、アイテムを(動けないPlayerが)入手する仕掛けです。
図ではわかりにくいですが、青いThingは上のSector、動けないPlayerは下のSectorにいます。
まず、図の様に、右のPlayer 1 Startを配置してから左のPlayer 1 Startを配置して下さい。
また、マルチプレイ用のWADファイルを作るときは、この仕掛けをマルチプレイヤーの人数分だけ作る必要があります。
次に、入手させたいアイテムを図の青いThingの位置に配置します。

緑色のLineを選択し、編集画面を開いて、LineTypeを
9 Floor Lower→2 W1 FloorLower to Highest adjacent floor [19]
にして、このLineのSectorTagと床を動かせるSectorのLineDefTagを同じにします。

テストプレイをしてみましょう。


Lineをまたぐと

Lineをまたぐと、存在していないのにCombatShotgunを入手しました。成功です。

このとき、
動けないPlayerがアイテム入手→操作しているPlayerがアイテム入手
という流れが行われています。


必要に応じて内容を追加、変更します。

これでDOOM2.PRJの解説は終わりです。目を通していただきありがとうございました。

LUMPファイルの解説でも一部DOOM2.PRJの内容を取り扱っています。是非目を通して下さい。


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